現金や預貯金

現金・預貯金は金額そのものが課税対象です。

故人から相続して課税されるものの中で一番メジャーなのが現金・預貯金などの 金融資産になりますので、これは誰でも思い浮かぶかと思います。 寝室の金庫にしまわれている札束、銀行口座の普通預金や定期預金、ちょくちょく 食事をしている全国チェーンのレストランの有価証券などがあります。 最近では株主優待目当てにいくつもの企業の株を所有していらっしゃる方も 増加していますので、有価証券を相続される方も多いのではないでしょうか。 日本では郵便局や銀行に手堅く貯蓄するのが主流で投資に積極的な方は多くなかった のですが、ここ数年で優待目当てで株に手を出す人が急増しています。 金融機関に定期預金でお金を預けても利子はスズメの涙ほどで、2~3年経っても お金が増えた実感は全然沸きません。 でも株ならば利子よりも多いかもしれない配当金が毎年いただけますし、銘柄に よっては株主優待が金利の何倍もついてきますので、マスコミでも取り上げられて いるように貯蓄のトレンドになりつつあります。 株主優待にはいろいろなタイプがあり、全国にチェーン展開している企業ならその 店舗て使える優待券が人気のようです。 6ヶ月に1回数千円分相当のチケットがもらえたり、年に1回1万円分の飲食が サービスされたりする優待もあるので、定期預金で得られる金利よりもお得感が あるためブームも加速しているのでしょう。 店舗を持たない企業でもお米がもらえたり、カタログギフトの中から好きな商品 を選んで宅配してもらえるタイプ、クオカードやデパートで使えるギフト券なんか もありますので、全国的に株式への投資が盛んになりつつあるのです。 なので今まではあまりなかった有価証券の相続も今後増えるであろうと予想され ますが、これにもしっかり課税されることは心得ておくべきでしょう。

節税効果のある不動産

土地や建物などの不動産も当たり前のように相続税の対象となります。 住宅の下にある宅地、稲穂の下にある農地、雑草の下にある野原などほぼ全ての土地 に相続税はかかりますし、分譲住宅や注文住宅はもちろん、デザイナーズマンション のような集合住宅も相続時には課税されます。 人間が住んでいない、住宅以外の建造物には相続税がかからない、と思って いらっしゃる方もいそうですがそんなことはなく、ガレージや倉庫も対象です。 不動産ほどの金銭的価値がなさそうな自動車などの動産も課税されますが、貴金属も 含まれますので人によってはこちらの方が多額になることも考えられます。 海賊が所有しているような宝箱の中に宝石が山ほど収納されているのなら、それを 相続するのにいかほどの税金を納めなければならないのか考えただけでもゾッと しますし、貴金属はなくても骨董品のコレクターが亡くなられた場合もなかなかの 衝撃を受けるかもしれません。 絵画や壺などの骨董品は素人には価値が分からないものが多いのですが、しかるべき 機関で鑑定してもらうと分譲マンションが買えてしまうほどの価値があると判明 することもありますし、そんなのが複数蔵に眠っていたら相続税のお支払いで 四苦八苦するはめになってしまいます。 その後も所有し続けるだけならお金を生み出すことはありませんので、早々と処分 することも視野に入れて行動しないと大変でしょう。 また一般家庭ではたまにしかありませんが、著作権や特許権などの権利関係も相続税 の対象になりうるものです。 ゴルフ場の会員権くらいならばよく聞く話ですが、特許権を親から相続した、という 話があるのはほんの一部の方だけなので、あまり気になされなくてもいいでしょうが、 一応課税対象になることは覚えておきましょう。 もしもまんがいち作家さんや作曲家さん、イラストレーターなどが亡くなって相続 を受ける際には、このサイトのことを思い出してくださいね。