相続税の課税対象になるもの

贈与財産

生前に贈与された財産も相続税の対象になる場合があります。

被相続人がまだお元気だった頃、生きていらっしゃる時に贈与された財産も相続税 の対象になるケースがたまにあります。 この生前贈与を受けてから3年以内に被相続人がお亡くなりになり、死亡時の相続で 財産を取得したのなら、贈与された財産と今回の相続を合計したものに課税されます ので、結果的に生前贈与された財産全てに課税されることになります。 ポイントは贈与から3年以内でそれよりも昔の分は除外されますが、生前贈与を 行うくらいの年齢の方ですとそこから3年後には息絶えている可能性も少なくは ありませんので、3年間が過ぎ去るまでは対象になるかもしれないと思っておいた 方が無難かもしれません。 遺産整理をしたり遺言を作成しようと動き始める頃、70歳や80歳になってから 生前贈与というアイデアが頭に浮かびますから、それを実行する年齢の方の大半は その後15年以内にお亡くなりになります。 10年もすれば半数以上は病気や老衰で亡くなられますし、3年という期間を 待たずに永眠される方も少なくないのです。 なので課税されない範囲で生前贈与を受けていても、「これは無税だから全部 使っちゃってもへっちゃらさ」と捉えてはいけません。 課税対象になるかもしれないので、そこから3年間は用心しておかなければならない でしょうし、そうしなければ不意打ちを食らうことになります。 ちなみに現金ではなく、不動産など金銭的価値が毎年変動するようなものを贈与 されていたのなら、取得した時点での評価額で計算します。 贈与された時には50万円相当の有価証券だったけど2年後に亡くなった時には 200万円にまで上がっていた、という場合は、50万円が相続財産にプラスされる のでどちらかというとお得かもしれません。 その逆で贈与された時点では90万円の価値があったけど値下がりして5万円に なってしまった、というケースではなんだかやりきれない気分になってしまいます。 高値のうちに現金化できていれば相応の評価額なので気分的にもイーブンになり ますが、手元にある5万円分の有価証券が90万円として課税されたのなら文句の ひとつでも言いたくなりますし、キャバクラやパブなど女の子のいるお店でお酒を 飲んで騒ぎたくもなるでしょうし、アルコールが苦手ならばスポーツジムで汗を流し てストレス発散したくなるでしょう。 土地ならばそんな急激に資産価値が目減りすることはありませんが、有価証券は 1年で半値以下になることもよくありますし、経営陣の不手際で紙切れ同然に なってしまう可能性もあります。 「去年30万で手に入れた株が今じゃ50万円だってさ、わっはっは」と喜んで いたら、1年後には「しまった、あのとき売っておけばよかったよ。50万円から もっと上がるかと思ったけど決算がすこぶる悪くてさ、来週には10万円を割り 込むかもしれないって噂さ」なんてグチを聞くこともありますし、数年で何倍にも なったりその逆もよくあることなのです。 なのでもしも有価証券で生前譲渡を受けるのなら、少なくとも近い将来に大きく 下がりそうな銘柄ではなく、業績が好調で連日ストップ高になりそうな勢いのある やつを選択させてもらいましょう。 どれがベストかを証券会社に相談してもいいですが、そこで聞いた言葉を鵜呑みに して信じすぎるのはいけません。 絶対に上がる株が分かる人ならそもそも証券会社に勤務せずに自分のお金で売買 していますし、お勧めの銘柄が確実に上がる保証はないからです。 助言は参考程度に考えて、自分の勘に頼って選ぶのが後悔のない方法でしょう。 しかしこの努力は、生前贈与を受けてから何事もなく3年が経過すれば意味の無い 行為になってしまいますし、あまり本気で取り組まなくてもいいでしょう。